「日本家屋って、お洒落だね。」
落ち着いた佇まい(たたずまい)が人気の、日本家屋。古き良き時代を想わせてくれます。
昭和30年代まで主流だった日本家屋は、日本の環境に順応して進化を遂げてきました。
日本の環境はご存知の通り、
- 湿気の多い気候
- 森林が多い
というものです。
その結果、日本家屋は木材を使った構造という特徴を持つことになります。
湿度の多い住環境を快適にするために、木材が貢献してくれるのです。
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それでは早速、日本家屋の特徴を見ていきましょう。
- 気候をカバーする木材
- 屋根を初めに作る理由は?
- 軒(のき)が木材を守る!
- 畳と湿度と音
- 障子が実現する柔らかな空間
といった話題を中心に、解説したいと思います。
日本家屋の特徴!気候をカバーする木材
日本家屋の特徴は、気候に順応して木材を使た構造になったという点です。
湿気が多い気候の国、日本。
この湿気を吸収し、湿度を調整してくれるのが木材なのです。
日本の国土には、豊かな森林資源があります。
その森の恵み、木材の特性を生かして日本家屋が作られました。
加えて、日本で産出される石は硬いものが多いんです。
日本は火山が多い国ですね。
その影響を受け、マグマが固まった硬い石が多いのです。
加工に時間がかかる硬い石。
そんな石を、住宅に使おうとは考えず、木材建築が主流になったと思われます。
日本家屋の特徴!その構造は?
日本家屋の構造の特徴に、木材で柱や梁(はり)を組んでいるという事があります。
こんな感じですね。
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日本は、地震の多い国でもあります。
そのため家屋の骨組みは、地震に備えた形になります。
筋交い(すじかい)がななめに入り、骨組みを補強する役割を果たすのです。
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湿度管理や地震対策で、木材で構造される日本家屋。建物には使われない石材は日本家屋の土台に使われています。
実際に、土の地面の上に木材の柱を建てても、グラグラして不安定です。
また、土の上に木材を組んでも、土が持つ水分で木材が腐ってしまいます。
そんな理由から、日本家屋の一本一本の柱の下には石が据え(すえ)られているのです。
日本家屋の特徴!屋根を初めに作る理由は?
日本家屋の特徴に、屋根も湿度対策に使われている、という事があります。
日本家屋は建物の骨格ができると、すぐに屋根を作ってしまうんですね。
その理由は、日本は雨が多い気候だからです。
雨に弱い木材。
はじめに屋根を作ってしまえば、その木材が濡れて劣化するのを防ぐことが出来ます。
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換気してくれるかやぶき屋根
日本家屋に使われるかやぶき屋根は
- 冬は暖かく
- 夏は涼しい
という特徴に恵まれています。
かやぶき屋根にはススキなどが使われます。
このかやぶき屋根は換気性に優れているんですね。
断熱性が良く、さらに雨も通しにくく、とても重宝するのです。
軒が木材を守る!
日本家屋の、軒(のき)と呼ばれる部分。
この軒は、日本住宅を雨から守っています。
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家の外側に飛び出している、軒。
軒が飛び出しているおかげで、屋内への雨水の侵入が食い止められています。
日本家屋の骨格となっている木材が、雨水から守られているのです。
軒は、日差しを遮る効果もあります。
軒が作った日陰は、 夏の縁側(えんがわ)で涼む楽しみを与えてくれます。
土壁も吸湿する!
多くの日本家屋使われている、土の壁。
この土塀にも、湿気の多い日本の住宅環境を快適にする効果がありました。
土塀は、湿気を吸い取ってくれるのです。
おかげでジメジメせず、すっきりと暮らせるのです。
さらに、土塀には
- 防水
- 防火
の効果もあるんですよ。
日本家屋の特徴!内部の構造は?
日本家屋について。今度は内部構造の特徴を見ていきます。
日本家屋は内部にも多湿な日本の気候をカバーする知恵が多く詰まっています。
日本家屋には風流な縁側があります。
庭に面する部分が板張りになっていて、リラックスできる場所ですね。
その縁側の内部は、畳の部屋になっています。
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畳と湿度と音
靴を履かない日本家屋の内部。
床には畳が敷かれています。
畳の表面はイグサ。
そして中身は藁(わら)になっています。
イグサの主生産地は熊本県です。
じつは、畳には吸湿効果があります。
こんな所にも、湿度への対応策が隠れていたのですね。
さらに、畳は防音効果も持っていて、音を吸収してくれるのです。
ゆとりを生み出す床の間
畳の部屋はお座敷と呼ばれます。
このお座敷の奥の部分を引っ込ませて、床の間が作られます。
生活にゆとりを持たせる床の間。
掛け軸があったり、壺などの工芸品が置かれてリラックスした空間が演出されます。
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天井の下の欄間
天井の下には、換気を良くする欄間(らんま)があります。
欄間は、下の画像の部分です。
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この欄間には、光を通す役割もあります。
欄間によって、家の中が暗くならない様にしているのです。
襖の風通し
部屋を開閉する、襖(ふすま)。
この襖には、出入口という機能の他にも風通しを調整する役割があります。
襖の風通し機能で、室内温度の調整も可能に。
さらに、襖は取り外しできますので、コンパクトな部屋を大広間に替える事も自由です。
宴会をする時に便利な機能ですね。
障子が実現する柔らかな空間
前述の襖よりも薄く和紙をはった障子。
この障子にも、室温調整の機能が備わっています。
襖と同じで開閉できますので、部屋の空気の入れ替えができるのです。
さらに、和紙は光を柔らかく通します。
その光は、くつろいだ部屋を演出。
そんな理由から、和紙は外からの光を取り入れたい場所に使われています。
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