「あ!お星さまがキラキラしてるよ!」
金星を見つけた息子が、自慢気に宵の明星を指差します。
夕方に、明るく輝く金星。
空に輝く明るさは、
- 1位・・・太陽
- 2位・・・月
- 3位・・・金星
この金星。表面の温度がとても高い惑星でした。
ここでは、金星の温度について
- 金星の温度が高い理由
- 温度の高い金星!それでも雪を発見!?
といった話題で、迫ってみようと思います。
キーワードは、二酸化炭素です。
金星の温度が高い理由
金星の表面の平均温度は、なんと470℃!
とっても熱い天体です。
そのように金星の温度が高い理由は、大気中の二酸化炭素にありました。
金星の温度と温室効果
まず、金星の地表は昼夜を問わず冷えません。
金星の作りだす灼熱の世界は、温度が500度にも迫ります。
金星の地表からは、熱が逃げていかないのです。
じつは、二酸化炭素は金星の大気の96%以上を占めるメインの成分です。
この二酸化炭素が、太陽から受けた熱をたっぷりと吸収します。
この温室効果は、地球の温暖化というレベルではありません。
極端な割合の二酸化炭素の量が、金星の大気中に熱を極端に蓄積するのです。
金星の表面付近は、さながら高温のオーブンのようです。
たった20%の太陽光でも灼熱に!
じつは、金星の地表には太陽光が約20%しか届いていないんですよ。
その理由は、金星は雲がものすごく厚いからです。
分厚い雲が、太陽光の約80%を反射させているのです。
周りから見るとキラキラと美しく輝いている金星。
ところが、太陽光が少ししか届かない金星の地表。
それは、薄暗い世界になっていたのです。
そんな少ない太陽からのエネルギーも、金星の大気は逃しません。
太陽光が地表の岩石を熱し、その岩石は赤外線放射を起こして熱を放出。
その熱を大気中の濃厚な二酸化炭素が取り込み、金星の表面を灼熱にしています。
温度の高い金星!それでも雪を発見!?
「ん?あれは・・・。」
「雪山!?」
金星を旅することが出来れば、そこは灼熱の世界。
しかし、雪山のような景色に出会う事になるでしょう。
金星の山々の中で、最も高いのがマクスウェル山です。
マクスウェル山は、約11,000mの高さを誇ります。
この山を眺めると・・・。
山肌がキラキラと輝いていて、まるで雪山の様ではありませんか!
雪ではなく金属!
最高で500℃にも及ぶ、高い温度を誇る金星。
じつは、雪山のように見える景色は、キラキラした金属でした。
金星の山には地球のような雪は積もりません。
金属が水のように蒸発して霧となり、山肌に降り積もっているのです。
地球人が雪に見間違えるのは、
- 硫化した鉛
- 硫化したビスマス(蒼鉛)
といった金属なんですね。