明けの明星、金星。キラキラとした輝きを放つ、通称ビーナス。
じつは。
私たちが目にしているのは、金星の地表ではありません。
金星の輝きは、地表を分厚く包み込む雲なのです。
この記事では、金星について
- 金星の雲!厚さは?成分は?
- 金星の大気が燃やす物
という順で迫りたいと思います。
では、さっそく見ていきましょう。
金星の雲!厚さは?成分は?
もし、金星の地表に降り立ったとしたら。
見上げる金星の空には分厚い雲が、かかっています。
まるで、空に屋根がついている様です。
雲はその分厚さで、太陽の光を遮ります。
そのため地表は薄暗く、そしてオレンジ色に乾いた世界なのです。
金星の雲の厚さ
金星を覆う、全く切れ目のない雲。
この金星の雲の厚さは、60㎞程度です。
金星の雲はとても高い所に存在します。
地表の32~90㎞位の高さです。
金星の雲の上部は、猛烈な風を受けて高速移動しています。
西へ吹く風は、なんと秒速100m!
この強風は、4日もあれば金星の上空を1周してしまうのです。
金星の雲の成分
金星の雲の成分は硫酸でできています。
高い層の硫酸雲は強風に乗って、超高速で移動しています。
金星の雲の低い層は、色が濃くなっています。
地球と同じですね。
雨を降らせる低い雲はどんよりとして、色が濃くなっています。
密度が高く、硫酸の粒になっているのです。
しかし、地球の雲とは全く違うことがあります。
雨が降らない雲
金星の雲は、地表に雨を降らせません。
雨になる寸前まで硫酸の雨粒を形成しても・・・。
その雨粒は、金星の地表に到達できません。
金星の地表の温度が高すぎて、硫酸の雨粒は、すぐに蒸発してしまうのです。
金星の大気が燃やす物
雲の次は、金星の大気についても見てみましょう。
金星の大気は、まるで液体のように濃厚なのです。
金星の大気vs隕石
小さな隕石は、金星の大気をくぐり抜ける前に消滅してしまいます。
濃厚な金星の大気との摩擦は強烈。
小さな隕石は、すぐに燃え尽きてしまうのです。
金星のクレーターは、小さいサイズが少ないんです。
分厚い大気でも通り抜けられる、大きな隕石だけが地表に落下。
金星の表面に、大き目のクレーターを残すのです。
金星の大気は地球の100倍!?
金星の大気は、二酸化炭素が主成分です。
二酸化炭素が大気に占める割合は、96.5%。
金星は、極めて濃度の高い二酸化炭素の壁で、外の世界から身を守っているのです。
重~い金星の大気は、まるで液体。
その流れのパワーは、石をも動かします。
濃度は、地球の大気の100倍の質量があるんですよ。
そのため、金星の地表には90気圧もの重みがかかっています。