「木星って、風が強いの?」
この記事では、木星の風速についてお話ししていきます。
木星の風は、とても強く吹きます。
私たちの星、地球では秒速約17m以上のものを台風と呼びます。
ところが木星の風速は、その17mを簡単に超えてくるのです。
それでは早速、
- 木星の風速!それは台風以上!
- 木星の風速が強いワケ
という順で見ていきましょう。
木星の風速!それは台風以上!
木星に吹き荒れる風は、地球の台風以上のものでした。
台風が秒速17m以上のものを指すのに対し、木星の風は秒速50m~150m!
平均で秒速100mに達するのです。
ちなみに、台風の風速が最大に記録されたのが、1966年の第2宮古島台風の秒速85.3mです。
木星の風は凄まじいのですね。
木星の風速が生む縞模様とは?
木星の強風は、木星に縞模様(しまもよう)を生み出しています。
木星を観測した時に見える、シマシマの模様。
縞模様は、木星の東西の方向にできています。
その理由は、木星では常に東向きの風と西向きの風が吹いているからです。
私たちの星、地球では風が色々な方向から吹いてきますね。
その結果、色々な形の雲が生み出されます。
対して、木星では風が一定方向。
雲も東西方向のシマシマになる訳です。
木星の風の方向
木星の模様は、茶色の雲と白い雲が作りだしています。
じつは、その茶色の雲と白い雲は逆方向に進んでいます。
茶色い雲は西に向かって吹く風に乗って西方向に進んでいきます。
そして、白い雲は東に向かって吹く風の力で東に進んでいるのです。
この東への風と西への風の境目には、巨大な渦巻きができます。
その大きな渦(台風)は、大赤斑(だいせきはん)と呼ばれています。
木星の風速が強いワケ
「どうして、木星ではそんなに強い風が吹くの?」
木星では、どうして地球の台風以上の風が吹き荒れているのでしょうか。
それは、木星の自転の速さと関係している様です。
木星の風速と自転
木星に吹く風速が速いのは、木星の自転スピードが速いためでした。
木星が自転する時間は、たったの10時間。
ちなみに自転とは、星がコマの様にクルクルと回ることです。
地球が24時間かけて自転するのを考えると、とても速いスピードです。
木星は自転の速さナンバー1
木星が自転で1回転する時間は、太陽系の惑星の中で最短時間です。
しかも木星は太陽系の惑星で、一番大きい星。
地球の1,300倍の体積を誇ります。
その大きな星が、高速で自転しているのです。
木星の姿を変える強風
強風が木星の姿を刻々と変えていきます。
私たちが観測する木星の姿は、木星の表面の雲ですからね。
木星の雲は強風によって常に形が変わっていきます。
木星を観測した数時間後には、表面の模様(雲の形)が変わっているのです。