「楯状火山の特徴って、どんな感じ?」
「でき方は?」
楯状火山のお話です。
まず、楯状火山の読み方はたてじょうかざんです。
この楯状火山の特徴を知るには、楯状という言葉がヒントになります。
それでは早速、見ていきましょう。
- 楯状火山の特徴とでき方
- ハワイの世界最大の山も楯状火山
- 楯状火山in日本
- インドのデカン高原も楯状火山!?
といった話題です。
楯状火山の特徴は?
楯状火山の特徴は、横長で平べったい形です。
そんな形状を表現した言葉が楯状です。
楯状とは、ヨーロッパの騎士が使った楯(たて)の事。
騎士が持った楯を、地上に伏せたような平べったい形なのです。
それでは、この火山は、どうして楯のような平べったい形になるのか。
その形に隠されていたのが、楯状火山のでき方の特徴です。
楯状火山の特徴とでき方
楯状火山ができる時は、噴火口から石が飛び出してくる訳ではありません。
楯状火山のでき方の特徴は、溶岩がサラサラと噴火口から流れ出してくる事です。
楯状火山は、粘り気のないサラサラ溶岩が何層にも重なるというでき方をします。
サラサラ溶岩ですから、急勾配の斜面にはならず、なだらかな斜面に。
楯状火山の特徴として、大きなサイズの山が多いという点があります。
サラサラ溶岩は沢山流れ出すことが多く、高さはなくても、体積としてはビックサイズになりがちです。
楯状火山in日本
「楯状火山、日本にはあるの?」
日本には、しっかりと楯状火山と呼べる山がありません。
その候補として、伊豆大島の三原山などがありました。
しかし現在は、それらの山は「楯状火山ではない」とされています。
楯状火山の例!それは世界最大の山!?
楯状(たてじょう)火山の例は、
- キラウエア山
- マウナケア山
といった山が有名です。
これはどちらも、ハワイの火山。
ハワイの山は、噴火活動が海の底で始まったんですよ。
溶岩が海底で幾層にも重なっていき・・・。
ついに海面から顔を出しました。
その火山が、ハワイの島となったのです。
楯状火山の例!ハワイの世界最大の山
ハワイのキラウエア山は、今も活動を続けています。
今も溶岩が出ているので、ハワイの陸地は広がり続けているんですよ。
そんなハワイには、世界最大の山がありました。
それは、マウナケア山です。
標高は4,205mのマウナケア山ですが、海底からの高さがすごい!
それは、10,000mを超える高さにまで及びます。
エベレストの標高でさえ、8,848m。
山のサイズという点では、マウナケア山の方が大きいんですね。
下の写真は、この記事の冒頭に載せましたが、マウナケア山なんです。
じつは、楯状火山があるのは、地球だけではありません。
太陽系には、もっと大きな楯状火山がありました・・・!
楯状火山の例!それは太陽系最大の山!?
太陽系で最大の山は、火星のオリンポス山です。
標高はなんと、20,000mを超えてきます。
この山も、楯状火山なんですね。
オリンポス山も活動中、という事が判明しています。
という事は、オリンポス山はまだまだ成長中のようです。
楯状火山の例!インドのデカン高原も!?
サラサラ溶岩が基になって出来ている、楯状火山。
このサラサラ溶岩はかつて、大洪水のように地球の表面に流れ出してきました。
それは、6,500万年前の出来事です。
玄武岩(げんぶがん)でできたサラサラ溶岩が、インドに流れ出しました。
恐竜絶滅の原因になった、という説があるほどの大量の溶岩流。
この溢れ出た溶岩が作り上げたのが、デカン高原です。
デカン高原、なにしろ大きい!
下の図で赤く囲まれているのがデカン高原です。
この広大なデカン高原も、サラサラ溶岩で出来ているため、楯状火山の仲間と言って良いでしょう。