私たち日本人と密着に結びつく、火山。
火山を恐れ、また、そびえ立つ山は私たちの暮らしを見守ってくれています。
火山大国である日本は、温かい温泉大国でもありますね。
この日本の火山の大半は、成層(せいそう)火山です。
ここでは、その成層火山の特徴や楯状火山(たてじょうかざん)との違いなどを解説したいと思います。
最後の章では、成層火山の具体例も紹介します。
成層火山!その特徴は?
成層火山のでき方は、爆発的な噴火によるという特徴があります。
「ドカーン!」という、大きな爆発で火砕物と溶岩が噴出。
火砕物とは、火山から噴出する固形物のことです。
その火砕物と溶岩が材料となって成層火山は作られます。
成層火山の特徴としては、火砕物と溶岩が互いに層になっているという点があります。
成層火山の火砕物
成層火山の火砕物には、いろいろなサイズがあります。
まず、大きいものは6.4cm以上の岩の塊、さらに2mm以上の石ころや、それ以下の大きさの火山灰です。
成層火山の特徴!それは円錐形の山
成層火山の特徴を、形の部分でお話します。
成層火山は、円錐形に近い形を作ります。
下の図のように、頂上に行くほどにスーっと尖っていく形です。
![](https://lets-go-adventure.com/wp-content/uploads/2019/06/1052461-compressor.jpg)
噴火があって、成層火山が形成される初期の段階では山肌はゴツゴツした感じです。
それが時とともに、山肌がなだらかに変化していくのです。
ゴツゴツした山肌の岩や石ころ。
その成層火山初期のゴツゴツは、雨や雪が裾野(すその)にゆっくりと流していきます。
そして、成層火山は山頂が急斜面、そして裾野は緩やかな斜面となっていくのです。
成層火山と楯状火山!違いは?
成層火山と楯状火山の違いを解説します。
まず、ハワイの山に多くみられる楯状火山を作るのはサラサラとした溶岩だけです。
サラサラな溶岩は、平べったい斜面を作ります。
溶岩が水のように流れ出てくるので、急勾配にはならない訳です。
楯状火山の平べったい山の姿は、横に置いた楯の様に見えます。
それが、楯状火山という名前の由来なんですよ。
対して、成層火山の場合は、火砕物(かさいぶつ)と溶岩が火山を形成します。
前述のように、裾野(すその)は緩斜面でも、頂上に向かうほどに、急斜面となります。
その山の斜面の角度の違いが、楯状火山と成層火山の違いなのです。
成層火山の例!富士山
成層火山の例を見てみましょう。
日本の火山の大部分を占める、成層火山。
世界遺産にも登録された日本一高い山、富士山も、成層火山なんですね。
富士山のなだらかな姿は、まさに成層火山の形です。
![](https://lets-go-adventure.com/wp-content/uploads/2019/06/9dac4306b2b60ca136f68c624433b3e8_m-compressor.jpg)
富士山は高さ以外も日本一
威風堂々とした姿の富士山。
意外にも、この富士山はまだ若い火山でした。
富士山は、噴火活動を始めてからまだ10万年ほどしか経っていないのです。
しかしこの富士山、高さ以外にも日本一のタイトルを持っています。
それは体積です。
富士山は、噴出したマグマの量が日本一多い山なのです。